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1110 OOPer: 2006-05-07 06:50:27 1
第12日 城塞なナミュール
K氏を送り出してから行き先を考える。次にワロン地方(ベルギー内のフランス語圏)に向かう列車はディナン行き。ディナン周辺には古城が一杯あるようなんだが、バスなどの公共交通機関は無いらしい。ディナンは小さい街なんで、行ってみてお城巡りは無理となると時間を持て余しそうなので、ナミュールに行くことにする。
 窓口のお兄さんに「ナミュールへ片道」って告げる(フランス語)と英語でほにゃらら。つい癖(スペイン旅行以来ずっと)で、「すぃー、すぃー」(はい、はい)と言ってしまう。フランス語のはずなんで駄目押しで「うぃー」も付け足しておく。出てきたのが、週末割り引き往復切符。そういえば、窓口のお兄さんの英語の単語を翻訳して行くと「明日はこっちに戻るのかい?」と言っていたような気がする…。ベルギーの週末往復割引はとってもお得なので、旅行予定の人は是非頭に入れといてください。戻るつもりが無いのに往復券はやっぱりちょっと損なんですが…。

ホームには一杯人がいたのに、私の乗った車両はすぐにがら空きになった。検札の車掌さん、スタンプを入れた後にっこりと、「こちらは一等者でございます。二等車ならあちらのドアの向こうで…。」慌てて混み合った2等車に移動。乗る時に、車両に「2」って書いてあったと思ったんだけどねぇ。ベルギーの列車は乗車前にスタンプする必要も無いし、切符を買う暇がなかったら、車内で車掌からかうこともできるなど、日本のシステムに似ているので、利用しやすいと思います。あなたも是非どうぞ。

ブリュッセルから約1時間でナミュール。ワロン地方の首都、ばりばりフランス語圏。観光案内所は駅間の広場、お姉さんは学生っぽい感じでよく働いている。フランス語圏なんだからフランス語で、と言う思いも虚しく、しっかり英語で話しかけて、宿の空きを確認してもらう。
 明後日はGiro(Giro d'Italia、大きな自転車レースらしい)がナミュールに到着するので二泊は無理っぽい、ガイドブックにインターネット接続可とあったので、この地域にしては少々高めだが、駅の真っ正面ホテルをとることにした。安ホテル+携帯パケット通信、よりも、始めからインターネットサービスのあるホテルにしといた方が安くつく事も多いのだな、私の場合。

ネットでごそごそ、お昼寝すやすやの後、シタデル(城塞)へ言って見る。クロックムッシュ(前にもどっかのカフェで頼んだはずだが、ガイドブックに説明が載っていた、ハムとチーズを挟んだトーストサンド、レストランなどで頼むとたっぷりのサラダと一緒に出てくる事が多くて、軽いランチには十分、ここベルギーでは「レンストラン」とか「ブラスリー」とか「カフェ」とか言う看板にはあんまり意味は無くて、どこでもコーヒー一杯気楽に頼める感じの店が多いみたい)で遅めの昼飯。しばらく城塞内を歩いてみる。
 しばらく歩いて、城塞内に入れる場所は無いのか、帰ろうかと思ったところで、穴蔵への入り口を発見。くらい通路(一応客が入るところには、ライトが埋め込まれているのだが)の奥にずんずん進むと、ライトも付けられていない小さな横穴のところに辿り着く。かなり奥まで入れそうだったが、怖かったんで、写真だけ(当然フラッシュピッカリ)撮って退散した。
 通常の巡回コースになっている道の真ん中で火を焚いて食事しているボーイスカウト風の連中に挨拶したり、テニスコートのお姐さんたちに塀の外に飛び出たボールを返してあげたりしながら、ざっと回るだけでも2時間以上。しかも道の表示が分かりにくくて、何をどう歩けばどこを見れるのかがさっぱり分からん。カフェになっているはずの眺めのいい建物は空き家になってたし、もうちょっと案内標識などを充実させないと、あんなところ歩き回ったりしませんぜ>ナミュールの人。

市内(と言っても一番の目抜き通りを歩き切っても10分前後)に戻って、晩飯場所を探しがてら、教会などの目だつ場所を中心にあちこち歩く。土曜の午後5時過ぎの街は人だらけで騒然としていた。いくつかチェックを入れたら、宿に戻って夕寝。

午後7時過ぎの市内の様子はさっきの賑わいが嘘のようにシーンとしている。ここらへんの商店は土曜日であろうと午後の6時か6時半には閉まっちゃうのだな。淋しい町をあちこち歩きながら、旧市街の広場に面した「アルザスの女」って名前のレストランでお食事。
 アルザスと言えばシュークルート(ドイツ風に言うとザウアークラウト)、当店のシュークルートいろいろ、なんてのがあったので、頼んでみた。ソーセージにハムにベーコン、ちょいとスーパーでも買えそうなのをボイルしただけってのが多かったが、まぁまぁってとこかな。

駅前のホテルに戻る途中の親父酒場ではおばさんに「あんたどっから来たんだい?」なんて話しかけられながらビール一杯を飲み干すと、この時間でも開いてたお店でビールとポテトチップを買ってホテルの部屋へ。ちと歩いた量より飲み過ぎたかも。日記を書いている途中で寝ちまったわ。2度も昼寝したのにな。