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1117 OOPer: 2006-05-10 07:48:07 1
第15日飛んでマーストリヒト
シャワーを浴びてそろそろ朝飯かなと思っていたら,9時5分前にノックの音、そう朝飯が運ばれてきたのである。運んできてくれたのはきれいなお姉さん二人、言っといてくれたらもうちょっと部屋を片付けておいたのになぁと言いつつ、ちゃんと「朝食はお部屋で」って言ってくれてたのだよね。その後テラスのドアの開け方講座が延々続いたので,意識から飛んでいたのだが。テラスで朝食,なんて洒落込みたいところだけれど、テラスから見えるのは向かいのホテルの窓だけなんで止めておいた…。

クレルヴォー城の展示はユネスコだからユニセフだか知らないがお墨付きの「The Family Man」の写真展がメイン。後2つのバルジの戦いとルクセンブルクのお城、ってのは子供だまし(にもならない)のジオラマ展示らしいんだが、土日しか開けないとか11時以降とかいろいろ書いてあって、どれが見れるのか全然わからなかったので、只で見れる中庭部分だけでやめておいた。
 隣の教会は外は石を積み上げたように見えるけど、中はピカピカ。脇の山道を抜けて修道院まで言ってみる。なんかここ数日ひたすら山道を歩いてるね、ま、森と湖の国ルクセンブルクらしくて良いんだけど。
 修道院は中の一部を見学させてくれるらしいんだが、料金の表示とかも無いので、やめておく。こういう時はお金取られて見に行く方が気分的には楽で良いよね。
 修道院横の駅に降りる道はなぜか行き止まり、あきらめて元来た道を引き返す。このことが後に悲喜こもごもの愛憎劇を生み出す(この書き方にはみんな飽きたかな、どうせ誰も飽きるほどちゃんとは読んでないよね)のだが、この時は知る由もなかった。

お城の中から、私が泊まったホテルの裏に移動になったおもちゃ博物館も例によって開いているのかどうか不明状態。昨日調べておいたリエージュ行きの列車には、まだかなりの時間があるが、取り合えず駅に向かってみる。
 駅に着く、切符売り場兼待合室へのドアが今日は開いている。んが、切符売り場は閉まっている。ぬぁ〜ら〜ぁらあらあにぃ!11時10分から12時45分までは窓口は閉めますだってぇ???
 仕方ないから、駅前の唯一のカフェでビールとクロックムッシュを注文。ここのお兄さん、ビールとだけ言ったら輸入もん(カールスバーグ)のちょっと高くてちょっと少ない瓶ビールを持ってきやがった。その後入ってきた親父どもがビールと言ったら、地元のビール(この辺りではDiekirchと言う銘柄がメジャー)出してるじゃんかよぉ!

おかげで小銭も無くなり、駅にある自販機はちゃんと動くのかどうか確かめることもできないまま列車は到着。IR(広域快速)の国際列車だぜ。
 もちろん切符は持っていない。昨日いい加減な事をして余らせた短距離切符に刻印しようと思ったが、刻印機も壊れている。んーむ、列車が来たら、そのまま切符なしで乗ってしまった。

いつかの日記にベルギーでは列車内で切符が買えると書いたが、まだ実践した訳ではない上に、この列車は一応国際列車なんで、本当に切符なしで乗車していて良いもんか、内心はドキドキ。クレルボーから2駅目のゴウヴィの駅には、もうベルギー国鉄マークが出ていた。
 景色を見る余裕も無く、ベルギー国内を走る列車に切符なしで乗り続けて1時間近く、ようやく2人組の車掌さんがやってきた。
 1人目のお兄さんはこちらが英語で言うことは分かってるみたいなんだが、話して来るのはフランス語、通じないとみたら相棒に「英語だよ」なんて言ってパスして去って行った。前にも書いたと思うが、ベルギーのフランス語圏で英語が通じるなんて期待しないように。
 もう1人のおじさんは、英語がぺらぺら(ってほどでも無かったんだけどね)、クレルヴォーでは、切符売り場が閉まっていた。なんて言ったら、日本のJRの車掌さんも持っているようなタッチパネルの発券機を操作して、「車内でも切符は作れるんだよ」なんて言って、リエージュ行きの切符を作ってくれた。

リエージュのギーメン駅は大幅工事中、そのまま宮殿駅まで乗り続けたら、こちらは半地下の駅でやっぱりしっかり工事中。駅前には超立派な建物も見えているのだが、それ以上に目立つのが、フランス資本の各種国際ブランドのショップ。「リエージュ」って、単なる大都会じゃん、…この時点で私のリエージュ見たい度はマイナス側へと触れることになる。宮殿駅の近くにある観光案内所には無料の市内地図も無く、ホテルリストをくれと言ったら、行きもしないリエージュ県の田舎町のホテルまで載っている…。
 結局宮殿駅からギーメン駅まで延々歩き、5軒ほどのホテルを当たって全部満室だったところであきらめた。オランダに戻ることにする。マーストリヒトは国際線、空いていた国際線の窓口で、マーストリヒト行きの切符を買ったら、どう見ても往復切符、しかし、片道だよって言い直す気力は無くなっていた。

列車の遅れのせいで大混雑のホームや大して安くない駅内カフェなどで時間を潰し、マーストリヒト行き各駅停車に乗車。殆どの乗客はベルギー内で降りちゃって、マーストリヒトで降りたのはほんのわずか。
 「リエージュって単なる大都会だった(田舎もんの私には大都会は合わない)けど、マーストリヒトって良いじゃん!」なんて思いながら観光案内所へ。
 安ホテルを探していると言うと、手数料がかかるよ、と言ってホテル探しはしてくれなかったし、ホテルのリストは2ユーロだったんで、買わなかったのだが、ホテルはマルクトの周りに一杯あるそうなんで、ガイドブックにも載ってて案内所のリストにも載っていた宿に交渉。

んで、「小さい部屋だよ」と念押しされて入った部屋はベッドとバスルームがあるだけでライティングデスクもない、本当に小さい部屋。トイレを済ませてシャワーを浴びようと思ったら、この「点」は何?
 はえ、はえ、はえ…。あのタオルで顔拭いちまったよ。普段なら大人しくて気の弱い日本人している私も、いくら捕まえて水に流しても切りのないはえの来襲には参ったので、しばしの格闘の後フロントに戻って「もっと清潔な部屋は無いのかよぉ!はえが部屋中飛び回ってるよ!」と大声で。別のお兄さんがすぐに「それはおかしい」とか何とか言って部屋の方に向かって、フロントのおじさんは別の部屋の鍵を渡してくれたんだが、次の部屋は広くてピカピカ。何で空きがあるのに最初からこっちのお部屋に入れてくれないの>メゾン・デュ・シェーヌさん。不審に思っちゃうよ。

6時も回っているし、汗も流さずそのまま街に出る。やっぱりいろんなお店は殆ど閉まっていて、広場の周りのテラス席のあるカフェやレストラン以外はひっそり。とりあえずぐるぐる回りながら、空いているカフェでお食事。
 アムステルダムやレイデンよりメインディッシュが5ユーロは安かったので、前菜から食っちまった。マッシュルームのエスカルゴ和え。どこがエスカルゴかわからなかったが、おいしかったよん。メインは牛ステーキのペパーソース。これもなかなか、もちろんたっぷりのフリットと一緒に出てくる。大ビールがなぜかビール2杯分より高かったのを除けば大満足かな。

8時近くになったというのに開いているスーパー(ah…オランダ全土にあるみたい)があったので、ビールとつまみを購入。外に出たら大雨、宿に戻って日記を書いていたら、突然固まって、1日分がパー、と思って書き直したのに「下書き」にかなりの部分が保存されていた。なんか今日って最悪だったかも、でも、マーストリヒトは安くておいしいものが一杯あるよ、皆さんもオランダに来るなら是非どうぞ。

写真はクレルヴォー城横のM4A1戦車。