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1122 OOPer: 2006-05-12 05:15:53 1
第17日近過ぎた街アルネム
食堂はきれいになっているんだよね。コーヒーはネスカフェだったしパンもオランダ風の普通の食パンだけだったしソフトって言ってた卵は固ゆでだったけど。共同バスルームもピカピカにリニューアルしたばかり見たいだから、バス無しの部屋に泊まった方がお得だったかも。

ドム教会って(ちなみにオランダ語でザクは袋の事)のに行ってみたんだが、高い塔に登るのはガイドツアーだけなんでパス。教会の方には「あなたの1,50ユーロがあればこの教会を公開し続けることができます」なんて書いてあるからチャリ銭1,35ユーロを処理。災害で壊れるまでは塔は教会とつながって教会の一部だったらしいのだが、塔を登る観光客の収入は教会には入らないのだろうか。もっともこの2つが別れたのは400年近く前らしい。
 ユトレヒトでもこの辺は静かなのねって通りを歩くと正面が中央博物館、お向かいがディックブルーナハウス。中央博物館にあったと言うブルーナさん(知らない人のために言っておくけどミッフィーの作者です)の展示はこっちに独立させたのかもね。さすがにユトレヒトを訪れた日本人観光客は必ず立ち寄るせいか日本語で「切符は博物館の切符売り場で買えます」と書いてある。んが、博物館の営業時間は12時からだって…。こちとら的を絞って午前中にちょちょいと市内を回ろうと思っているのに、そんなに待てません。

運河沿いを延々歩いてミッフィー像のある場所へ。花に水をやっているおばさんに写真を撮ってくれと言おうか迷ったんだが、いかにも日本人観光客には辟易していそうな顔だったんでやめておいた。岸辺のテラスレストランが営業していない時は静かなんだねと思いながら、駅に向かう。
 アルネム(ガイドブックには「アーネム」と書いてあったが、窓口のおじさんの発音はどう聞いてもアルネムだったのでそう書くことにする、ぼんやり聞いてると「あんねん」と聞こえる)まではインテルシティーで30分、2駅なのだ。あれこれガイドブックに目を通して予習していたら、乗り過ごしそうになった。

間違えて駅舎とは反対の階段を上がったせいで延々遠回り。ガイドブックには地図も載せてくれてないから、駅前から要所にある掲示地図で場所を確認して観光案内所へ。只の地図をくれと言ったらくれたのは駐車場マップ。通りの名前も殆ど書いておらず、役に立ちましぇんでしたぁ。
 まずは適当に歩いて腹ごしらえ。なんか高い塔のある教会前広場にある馬鹿でっかいカフェで「チキンフィレのサンドイッチ」と言うのを頼んだら、トーストの上にたっぷりのチキンが乗ったお皿が出てきた。こっちの「サンドイッチ」は、具をパンの上に乗せたものを言うのであって、別に何かを挟んでいる訳ではないらしい。
 駅前にある3軒のホテルのうち一番安そうなところは英語があまりできないおばさんにオランダ語でフニャラかホニャラか言われ、要は断られたようなので立ち去り、隣は4つ星なので最初からパス、ガイドブックでは4つ星、ベネルクス評価では3つ星になっていたもう一軒も4つ星ホテルと値段が変わらないのでやめておいた。
 他のホテルを探すつもりで行った街外れの通りで、「ホテルレンブラント」なんて名前だけはご大層な一つ星の宿を見つけた。呼び鈴を何度押しても誰も出て来ないので、もう諦めて次へと思い、これが最後と思って呼び鈴を押したところで、自転車に乗った太っちょのおじさんに呼び止められた。「5分待っとくれ。シングル?今晩一晩?」こちらが返事をする前にもうそのつもりである。
 バス・トイレ別の宿は久しぶりだね。ま、いいや。今日のアルネムはレイトショッピングの日だってさ。オランダの街では普通の店は6時には閉まっちゃうけど、大抵の街で木曜日か金曜日には店が遅くまで開いているそうなんだが、そう言う日に街の近くに泊まったのは初めてなのだな。

シャワーを浴びたらお出かけ。もう一度案内所へ行って有料の地図を買い、明日の行き先について相談。この地図、広告ばかりで何で有料なんだかわからない(観光名所は全然わからないが、広告主のレストランやカフェの場所はすぐ分かる)地図だったんだが、街に10軒ほどしかないホテルの場所が分かりやすく書いてある。最初から買えばよかったよ、切符1枚購入の手数料と同じなんだから。
 結局街歩きには殆ど地図は見ずに、ホテル探しの時にも見かけた塔のある教会まで行ってみる。中は椅子も出ていなくてガランとしていて、2,50ユーロなりの塔を上がるエレベータ(欧州英語ではLiftです)のおばさん一人が元気。エレベータの扉が開くと中のおじさんは陽気に「英語?ドイツ語?」と聞いてくる。「日本語はできる?」と英語で聞いたら無理だというので、案内は英語で。なんか一杯鐘があってメロディーを奏でるんだとか、第2次大戦の時にこっぴどく被害を受けたのを修復したんだ、なんて部分以外はよくわからなかった。

アルネムは映画「遠過ぎた橋」のモデルなんだってね。一度は見たと思うんだけど、忘れちまったよ。援軍がなかなか来なくて孤立して、ってとこまでは英語の説明で書いてあったんだけど、その後どうなったの?
 てっぺんまで行った後階段を使うともう1階だけ上に上がれる。エレベータってあんな細いワイヤーで吊るされてるのだね、ってことがわかるだけで景色はそれほど変わりはしない。なんか超美人のファッシャンモデルみたいなお姉ちゃん数人が「弁護士になるための研修で来た」とか言って登ってきていた。あんな弁護士ならお世話になりたいと思う以上に、なんで街の景色を眺めるのが弁護士になるのに関係あるんだろうと悩んでしまった。
 別れ際に「めっちゃきれい」とオランダ語で言うと、エレベータのおじさんもまた喜んでくれた。単語10個も覚えて行けば大喜びしてくれるので、みんなもオランダに行ったら是非試そうね。(オランダには永住している東アジア系の人も多くて、そう言う人は当然オランダ語はぺらぺらだから、自分は観光客だよというのをアピールしてから、わざとへたくそに頑張って言うのがこつ。)

「アルネムで一番高い場所」なんて、教会が出しているとは思えない看板を後に、上から見えた風車へ向かう。環状道路の向こう側は、旧市街とは一転、何の風情もない規格ものの集合住宅が並び、移民系の人の割合が極端に増える庶民の街って感じになる。風車小屋はエロショップになっていた。さすがオランダである。すぐに立ち去る。

一度宿に戻ってもう一度シャワーを浴びて、一息ついてから街にお食事に出る。普段のオランダの街なら、カフェやレストラン以外はみんな閉まってひっそりしているはずの午後7時、昼間と同じような、では無くて、昼間よりもずっと沢山の人で賑わっている。多分普段は街で買い物なんてできない人が、今日のうちに、なんて買い込むんだろうね。馬鹿でっかい荷物を持って歩いている人の姿も目立った。
 「パン」(オランダ語では普通フライパンの事)って名前のお店でお食事。安いのはシュニッツェルかと思って頼み見かけたんだが、「今週のサービス品」なんてところに「豚肉のビフテキペパーソース付け合わせ付き」なんてのがもっと安かったからそっちにした。ステーキ風に火を通しただけの豚肉は大してうまいとは思わなかったが、付け合わせのたっぷりフリットがうまかった。機嫌を良くしてデザートまで食っちまった。バニラアイスのチョコレートソース掛け。

もう一軒寄ってビールを引っ掛けて行こうかなと思って街をふらふら。昼間は気付かなかった一角に、細い路地にネオンを灯した飲み屋が密集している地域があった。東通り(大阪以外の方わからなくてすんません)の横町みたいな雰囲気。この時点で8時過ぎ、オランダの空はまだ明るいのだが、店は妙に淫猥な雰囲気。それ以上に大抵の店が顔見知りって感じの客で死ぬほど混んでたので、入りづらくて宿に戻る。
 途中ah(まだちゃんと説明してなかったかな、なんか知らないがオランダ中の街の駅中や繁華街近くの便利な場所に必ずあって、普通のお店よりちょっとだけ長い時間営業している。Albert Heijnと言うのが正式名称で、人の名前っぽいからオランダ版マツモトキヨシってとこだろう。オリジナルブランドのビールなんかも出したりしている。0,50Lで0,45ユーロ、70円でっせ)で売ってた冷たいビール(ハイネケン、ahブランドは冷えてない場所に置いてた)などを買って3,73ユーロなり。

宿に戻って日記書き。今日もどこのだかわからん無線LAN勝手に拝借コースである。安く泊まれて、只で快適にインターネットができるってのは良いねぇ。さて、明日も荷物抱えて朝から移動だ、ビールも切れたし早く寝よう。