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oopers.com
1085 OOPer: 2006-04-29 06:20:28 2
第4日フェルメールな1日?
8時半頃の朝食。いくら同じチェーンのホテルとはいえ、部屋の間取りも調度品もカーテンも全く同じもの。朝起きても別の場所に泊まった気がしなかった。ま、窓を開ければ馬が牧草食ってるんで違いはわかるんだが。

デンハーフ(ちなみに「デン」はオランダ語の定冠詞の古形、英訳だと「The ハーグ」と表記されている。
 で、女王の日イブのデンハーフの街、さぞやお祭り気分の人たちで活気があるのかな、と思っていたらひっそり閑としている。4月も終わりのオランダは風も強くて曇り空だと厚手のコートが欲しくなるくらい(実際コートやアノラックを着込んでていた人は多い)なのだが、私は半袖Tシャツにいつもの旅行ベストだけでホテルを出てしまった。バス停でバスの時間を確かめてすぐに部屋に戻ってセーターを着込んだのだが、バスが来ていたら1日寒い思いをするところだった。

市内の案内標識を時々覗きながら、適当に歩く。清掃車は街を巡回しているし、広場のカフェも遊園地(ヨーロッパの都市の広場はミニ遊園地になっている事がよくある)も全く営業していない。
 ビネンホフなんて国会議事堂に使われている建物の周りなんぞは、そのミニ遊園地(しつこいが営業はしていない)のテントと工事中の策に囲まれて、私は前を通っていたのに気がつかなかった。中に入ると、「騎士の館」なる国会議事堂の建物は、写真で見るより実物はかなり質素。オランダ人の気質を象徴しているのかも。

ビネンホフの片隅にマウリッツハイスがある。ハイスと言うのはhuisと書くのだが、英語のhouseに相当する単語である。普通に聞くと「ハウス」か「ハユス」にしか聞こえないのだが、当のマウリッツハイスにおいてあった日本語パンフに「マウリッツハイス」と書いてあったのでそちらを尊重する。
 ただいまの特別展は「イタリアの夢」。イタリアに見せられたオランダの画家の作品が並べてある。さっさと通り過ぎて(別に飛ばした訳ではないが)、フェルメールの部屋へ。まさか日本やスペインに貸し出し中(スペイン日記参照)じゃないかとちょっと心配していました。多分みんな見たことのある青いターバンの少女。やっぱ、オランダ人の作品はオランダで見ないとね。

そこからちょっと歩くと「宮殿のエッシャー」って名前のエッシャー美術館がある。エッシャーの作品は、基本的に版画だから、わざわざ美術館に行っても特に変わったものが見れる訳でもない(自筆の下書きや手紙もあるから見れない訳でもない)のだが、さすがに一堂に集められて一度に見ると頭がくらくらしてくる。やっぱ私には、レンブラントだのルーベンスだのより、エッシャーだのダリだのの方がしっくりくるわ。

これでデンハーフでの目的は達したから、後は適当に歩き回って(あ、前も適当に歩いたと書いてある)、昼飯。デンハーフでも食い物は高いなぁと思って、「高くても良いから何か食おう」と入った店は普通のカフェで軽食を置いていた。(ちなみに大都市だからマクドやバーガーキングなんかもある。オランダではバーガーキングの方がメジャーみたい。)
 カフェででっかいハンバーガーかじって、次の行き先を考える。最初はマドゥローダムってミニチュア都市の公園に行こうと思ったのだが、入場料が高いのでパス。(ガイドブックでは15ユーロ、他の入場料も殆どこのガイドブックに書いてある値段よりも上がっていたので、多分もっと高いだろう。ミニチュアの街を見るために2000円強、出す気になります?)
 やっぱフェルメールを見たらデルフトでしょう、ってことで、駅の自動販売機でデルフト行きの往復切符を購入。オランダ国鉄(略称ns)は短距離でも往復割引があるみたい。必ず戻る人は往復で買わないとちょっと損。ちなみにデルフトなんて地名は全然知らなかったんだけどね。

デルフトは四方をお堀に囲まれた小さな街。街の中にはバスもトラムも走っていない(と思ったんだが、帰りしなにバスは走ってるのを見た)レンガ舗装の道路と小さな堀が縦横に走っている。オランダに来てから(ってまだ第4日なの?随分長く居たような気がしてたのだが)初めて私の趣味に合う地方の街って風情の所(お堀の外には近代的な住居の並んでいる地域もあります)に出た。街の大きさの割にはホテルも多いみたいだし、はじめからこっちに来て宿を取った方が良かったかも。
 ちなみにアムステルダムの後レイデンに行ったのは、レイデン大学には日本学科と言うのがあって、日本語ぺらぺらの大学生が居たりする、なんて書いてあったので、日本のことを勉強している女子大生と仲良くなって、なんて下心があったからではなんて事では殆ど全然無く、クーケンホフへの最寄り都市だったからなのだな。
 で、デルフトの街に入るとすぐに2本の高い塔が見える。デルフトのインフォメーション(なぜかデルフトはvvvではなかった)では、フェルメールのガイドは売り切れていたので、適当に高い塔を目指して歩き出す。旧教会だそうな。デンハーフにも由緒正しそうなでかい教会が一杯あったのだが、こっちの教会はちゃんと入場料を取るところが多いみたい。旧教会と新教会合わせて3ユーロなり。
 今年は小銭がよく貯まるなと思っていたら、教会が有料なんで今まで入ってなかったせいだと気付いた。去年までだと小銭でポケットがじゃりじゃりと重くなってきたら、教会に入ってご寄進させてもらってたからね。
 セットになっている新教会への道を確かめるためにポケットのガイドブックを見てみると、新教会の馬鹿でっかい塔には登らせてもらえるらしい。「但し別料金」なんて書いてあるが。私が入った時、前の老婦人の団体が説明を受けていた。全380段あまり、エレベーターはありませんとさ。
 5円玉みたいに真ん中に穴の開いたトークン型の自動改札機を通ると塔への階段。頭の低い位置に梁が通っていたり狭かったりで、すんごく登りにくい。その上、上まで上がって外に出てみると、柵が私の腰ほどしか無い…。自慢じゃないが、私は高いところに登りたがる割に高いところは苦手で、すぐに足がすくんでしまう方である。最上階のテラス部分からは何とか写真を何枚か撮ったのだが、途中の階のテラスは最上階より更に低い柵しか無かったのでパス。
 もうちょっとあちこち歩いて、と思ったところで雨。すぐにやんだものの、とりあえずデンハーフに戻ることにする。

女王の日を明日に控えたデンハーフの街、人の数もだいぶ増えてきた(5時を回ったから通勤帰りの人もいっぱい)。ところどころでオレンジ色の花や風船や旗やリボンで飾り付けをしてある(オランダ王家の名前はOranjeって言ってオレンジの事)のが見える。遊園地もテラス席も(時折雨の寒い日にも関わらず)営業を始めている。
 午前中に見つけた雰囲気のいいお店は、やっぱり料理の値段が高かったので、パスしてしまった。すごく混んでたってのもあるけど。一品だけで20ユーロは私の感覚では引いてしまう。
 この後デンハーフの街は女王の日イブで夜中まで盛り上がるんだろうか。特設ステージみたいなのは、市内の至る所にあるし、駅に戻るとバイトらしき少年が鉄道の深夜営業の時刻表を配っていた。

レイデンまで戻って、昨日チェックを入れておいたお店を覗く。カウンターでさえ肩を寄せ合うほど人がいっぱい。ここ数日の街歩きで、ホテルのレストランの値段が驚くほど高い訳ではない事がわかったので、あきらめて宿に戻るバスに乗る。
 フロントで予約が居るかどうか聞いてみたが、いつでもどうぞの返事。んで、8時頃に行ったら、普通の席は満席でフロントの横の特別席に案内された上、30分近く注文も聞いてもらえなかった。これだけの客二人でさばくのは無理ですよ>バスチオンホテルさん。私はさぼって待たされるとすぐムカムカする方なのだが、あれだけ忙しく動き回っているのを見ると、逆に同情してしまう。久しぶりに食う魚料理もまずまずの味だった。それでも1時間ほどの慌ただしいディナー、やっぱ食事の時だけは道連れが欲しくなる。旅は道連れならぬ食は道連れだな。

部屋に戻って日記を書きだすとあっという間に1時間以上、部屋に戻った時にはまだ明るかった空がすっかり真っ暗になっている。こんなだらだらと長い文章誰か読んでるのかね。私も自分が旅行に出るときには、ネットの検索で引っかかった旅行記を読んで参考にしたりするが、こんなにだらだらと長いと読まずに飛ばしてるぞ。いまいち話のポイントになるような面白い事が無いから、ついつい作文の下手な小学生みたいに、あったことを並べるだけの文章になっちまうのだな。もうちょっと読みたくなるような面白い事起こらないかねぇ。