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oopers.com
1143 OOPer: 2006-05-21 04:39:12
第26日ハーレム
今日の雨は朝食の間にはやまず。雨の中ハーレム行きの列車に乗る。ハーレムッつうのは単なる地名で、別に美女に囲まれている訳ではない。ニューヨークのハーレムはここにちなんで付けられたとガイドブックには書いてある。

ハーレムに着く頃には雨も小降りになっている。vvvでは分厚いホテルレストランガイドはくれたのに、只の地図は置いてない。
 さすがにハーレムはアムステルダムにも近いせいか、ホテルの数は多い、アルクマールなんて私が泊まったホテル以外には1軒も見つけることができなかったんだが。
 雨も完全にやんでいる。土曜市で賑わう大マルクトへ。この周りだけで3軒はホテルがあるはず。最初に目に入ったところが第一候補のアマデウスホテル。階段を上がったところにあるフロントのお姉さん、「部屋はあるにはあるんだけどね、ダブルなのよ。84ユーロの部屋なんだけど、70にしといたげるわ、どう?」早口の英語でまくしたてる。「僕には高すぎるねぇ。」なんて言うと、「うちの通常のシングル価格は60なの、それならどう?」「60ならOK。」交渉したらもうちょっと安くなったのかもしれない。フロントの後ろの壁には「価格はお客様の態度次第で変動します」なんて看板が。お笑いネタの冗談看板だと思うんだが、このホテルは本気らしい。

部屋に荷物を置いて外に出たら、青空が広がってきていた。我ながら自分の晴れ男ぶりも大したもんである。大マルクトに面したランチメニューのあるグランカフェで目玉焼きで昼食。ハムとチーズの目玉焼きより0,20ユーロ高いだけでローストビーフとチーズの目玉焼きが有ったので、そっちにしたのだが、ローストビーフが食パンの上に乗ってると切りにくいわ。ハムとチーズで良かったかも。
 食事が済むと、とにかくやたらでっかい聖バフォ教会へ。13:15からランチタイムコンサートだって。ちょいと周りを散歩して時間を合わせてから教会へ。こちらは入場料2ユーロ。ここも中にカフェが有ったが、反対側のチャペルではちゃんとお昼のお祈りをやっていた。一応使ってるんだね。
 コンサートはボントンコンソルトとか言う名前の混声合唱団。聞いたことのある曲も含めて宗教曲ばっかり、当然全部同じに聞こえる。でかい教会は男性の声はよく響くが、女声の方は今一。日本の某合唱団の方がレベルは上かも。
 残念ながら馬鹿でっかいパイプオルガンの演奏は聴けず。「モーツァルトも弾いたパイプオルガン」なんて入り口でもらったパンフに書いてある。なんか「SMAPも食べたたこ焼き」に似ているような気がするのは私だけ?おまけのように「ヘンデルも弾いた」と書いてある。可哀想なヘンデルさん。後で見たらオルガンコンサートは毎週火曜日の夜らしい、残念。

次は川のたもとにあるテイレル博物館へ。オランダの街は必ず川かお堀か運河か水路に囲まれているわけなんだが、ハーレムの場合は1本は川らしい。やたら盛り沢山の化石やら有象無象の実験器具やらが置いてあるのが最初の部屋。今風の科学的博物館ではなくて、昔の博物学的博物館だね、こりゃ。なぜか何種類もの真空ポンプや、平賀源内がエレキテルの参考にしたかもしれない静電気蓄電型の発電機なんかも有った。展示品を順番に眺めて歩いて約40分、入り口では英語のオーディオガイドが有るよって言われたんだが、博物館に飾ってるようなものの説明、英語でもわかりましぇん。
 ちなみに中に有った18世紀初頭の地球儀、現在の「日本海」に当たる部分にはっきりと「Mare Corea」と書いてある。

宿に戻って一休みしてたらあっと言う間に2時間近く、もう5時前じゃん。街歩きは諦めて、晩飯場所探し。アルクマールにも増してレストランの数は多い多い。大マルクト周辺と近くの路地を見ているだけでもきりがない。
 テイレル博物館の近くにある川の見える「飲んで、食って」なんて名前のカフェみたいなレストラン。今日と明日で75ユーロ使い切らないといけないから、前菜から頼んでも良かったんだけど、「一人」と言うとせまっくるしい席に案内されたので、一番安い奴で良いやとシュニッツェルを注文。
 どこかの街のカフェだったかレストランだったかでも一番安いでシュニッツェルを頼んだけど、その時とは段違い。普通のシュニッツェルの上にマッシュルームと煮野菜とハムが乗っててねぇ、ボリューム的にも味的にも大満足。機嫌が良くなったので、デザートのシャーベット盛り合わせまで頼んじまったよ。

あまり盛り上がりすぎてないカフェを探してもう一杯。私の好きな親父バーじゃなく、真ん中にライブステージなんかのある若者カフェ。次から次へと若い女の子も入ってきておじさんには居づらい感じ、ビール一杯で出てきた、って小銭がビール一杯分しか無かったからだが。
 この時期のオランダの天気は本当に変わりやすい、晩飯の最中に降った夕立はやんだが、今は曇り空。それでもまだまだ明るい8時半のハーレムの空を見ながら久しぶりに上機嫌で日記書きだ。

写真はモーツァルトも弾いたパイプオルガン