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1531 OOPer: 2007-05-08 04:50:48 8
東欧日記第20日 坂の街ベリコタルノボ
今日も朝飯無しのホテル、シャワーを浴びてチェックアウトして街へ繰り出す。

目指すはトンブルジャーミヤ、オスマン朝支配の名残を残すイスラム寺院である。宿を出てカジノ(ガイドブックにはこのホテルの1階にメハナがあると書いてあったが、大通りから見て左手はカジノ、右手はクラブオルガズムって言うかなり怪しい名前のクラブになっていた)の側を適当に歩き出す。
 途中真新しいホテルを発見。ガイドブックにはこの街の中心部にはホテルは2軒しか無い、なんて書いてあるのだが、他にもあるじゃん。私の泊まったホテルマダラから歩いて数分なので、4つ星ホテルに泊まる程ではないが、ホテルマダラはちょっと嫌、と言う方は探してみてちょ。
 微妙に曲がっていて、平行なようで平行でない道を行くうち当然のように迷う。山のてっぺんに見える建国者のモニュメントだけを頼りに方向修正、なんとか大きな通りに辿り着いた。

少し行くといかにもイスラムって建物が見えてくる、但し激しく工事中。しかもなにやらお子様の団体。入り口が落ち着くのを待って入ったのだが、あー言う場所に遠足で来るのはやめていただきたい。宗教施設に対する畏敬の念も何も無く大騒ぎしていた。
 お子ちゃまたちをかき分けると、中も激しく工事中。受付で貸してくれた、英語の解説資料も殆ど読まず、数分で退散。

飛行場の管制塔みたいな4つ星ホテルの脇を過ぎるとすぐに、泊まったホテルの前に出る。クラブオルガズム側の道を降りていたらすぐだった。
 日曜日だった昨日とそれほど変わらない賑わいの大通りへ。切り売りピザで朝ご飯。次なる目標地点は、月曜日も開いている歴史博物館。
 入場料3レバ、私が行った時には殆ど客はおらず貸し切りで、展示室の電気も消えているので、係員が付いて来てスイッチを入れてくれる、専属ガイド付き状態。シビウの歴史博物館がぼったくりなら、こっちは慈善事業だな。大目玉と言えるものこそ無いのだが、それなりに中身は充実していて、値段以上の価値はあるので、シューメンにお寄りの際は是非どうぞ。

そのままバス駅まで歩くと、12時ちょっと前、バスは12時丁度の予定だから、ナイスなタイミング。0,40レバ払ってトイレを済ませて待っていたのだが、なかなか来ない。バス駅バザールと表示のある小市場をちらっと覗いたりして、20分遅れで到着。
 他の客が切符を持っているのを見て慌てて窓口で切符を購入。この会社のバスは運ちゃんから直接購入するのではないのだな。車掌も乗車していなかった。
 
途中の道のりは、シューメンまでのことを考えれば良い道ばかり。約2時間となっていたのだが、更に遅れが重なって、ベリコタルノボ到着は、3時ちょっと前。
 バス駅ではなく、街の中心部にあるバス会社の事務所前で先に停車。そのビルがまんまホテルになっているのでそこにチェックイン。
 40レバで朝食付き、昨日一昨日よりはましか。今日も2つ星の高層ホテル、部屋のシャワーは壁から直と言うか、洗面台用のカランから分岐しているだけ、もちろん床ビチャタイプ。
 今回は宿帳書いてもらう時間(ブルガリアのホテルは、パスポートだけ渡すと宿帳は向こうで書いてくれる、ルーマニアだと全部こっちで記入したのだが)だけの休憩で、すぐに街へ繰り出した。なんせ到着が予定より1時間も遅れている。

この街にも公設の観光案内所が有る。どの程度の情報が取れるのか試しに入ってみたのだが、有料のパンフ等を紹介してくれるだけで、あまり役には立たなかった。まぁ、聞き方が悪かったのかも知れないが、係の対応も今一。
 そのまま坂を下ると旧市街の方に出る。一応ガイドブックに地図の有る街なんだが、適当に歩くうちにどんどん裏通りへ。車も通れない細い、坂だらけの裏道は何か時間が止まったような風情。

丘の上に城壁のようなものと頂上には教会が見えてくる。城壁の見張り塔らしき部分には人が上がっているのも見える。と言う訳で当然登り口を探す。
 細い道を上がると城壁に割れ目の部分が有る。くぐって向こうを覗くと車の交通量もそこそこの道路、元に戻ってまた歩く。
 城壁の下、丘が見える位置をキープしながら歩き続ける事約1時間、他に歩いている人は誰も居ない道、途中いくつか銘板の付いた教会をやり過ごし、やっと見つけた入り口、さっきの割れ目を右に言って20m程の所だった。

入場料4レバ払ってさくさく登り始める。目指すは売店、市価の2倍近くの袋入りチョコクロワッサンとコーラで昼ご飯。時刻は4時半を回った所。
 頂上の教会からせめて見る。ここにも団体さん、この教会かなり新しいようで、内壁の装飾画がちょいと抽象画風でモダンアートしていた。正教系はこういうのも有りなのかね。
 続いて入り口左手の砦跡へ。近づいてみると随分新しい感じ、殆どが復元された部分らしい。それでもあちこち入れるから結構時間を取って覗き込む。
 修復された城壁沿いに左翼から右翼へ回り込む。柵も無い城壁の厚い岩の上を歩いている人多し、岩の向こうは断崖絶壁、私はパス。
 右翼に有る見張り塔、下からも人がいるのがよく見えたやつ、フランス語しゃべるギャル数名と交錯しながら昇ってみる。細い階段、さすがに手すりが付いている。昇っても壁際には近寄らず。

丘を降りた後の目標は、何とかチャルシャとか言う職人さんたちの工房兼売店が集まるエリア。いくつかのお店では職人さんが実際に作業をしている。ま、それだけなんだが。
 そのまま歩き続けると、華やかなブランドショップとお洒落なカフェの建ち並ぶメインストリート、この辺りから新市街ということになるのかな。両替屋で手持ちの10レイ紙幣を5レバに換金。公式レートなら6レバちょいのはずだから実質手数料20%以上だな、レシートもくれなかった。
 宿に戻る直前に食料品店で、水とビールを購入。ピーナツなんぞも買おうと思ったが、「ピーナツ」では店のおばさんに通じなかったので、購入を断念。

シャワー浴びて、0,90レバ(約72円、0,5L缶)の国産ビールでぷはぁっとやって一休み、今日のビールのボリャルカはあんまりおいしくなかった。ちなみに水1,5Lは0,65レバ、ブルガリアではビールは安いが、水はもっと安い。

7時半を過ぎて晩飯へ出動の時間。さっきの街歩きで眼を付けておいた旧市街のメハナ(今まで書いてなかったかも知れないが、ブルガリア料理を出すブルガリをのレストランはメハナと言うそうだ)へ。
 グルコ通り(能書き看板も立っていて、古い街並の残る通りと言うことになっているようだ)のメハナホテル(ホテルも併設している模様、なかなか雰囲気のある建物なので泊まってみても良いかも)グルコ。
 中を覗くと狭い店内のテーブルは「予約席」の表示で一杯。「一人だ」と言うと「外なら」と言われてしまったので、さっき店員が油売っていた、店の外の唯一のテーブルに付く。
 メニュー見てびっくり、安い。一部のスペシャル、なんて料理はそれなりのものもあるのだが、それでもせいぜい20レバ前後、ありきたりのブルガリア料理なんて10レバにも満たないものばかり、ビールなんて1,5レバだよ、売店で買うのと殆ど変わらん。
 今日の料理は豚肉とハムキノコ等をくるりと巻いて焼き上げたもの。昨日の店程の量は無いが、それでもパンとビールとメインでお腹いっぱい、相変わらずブルガリアのレストランは明朗会計、後から来たおやじは一人でも店内で食ってるじゃんとか、やたらと料理の出て来るのが遅いとか(ビールとメイン一品とパンだけの食事に1時間半かかった)不満点も有るのだが、今日も当たりとしておこう。

9時を回った夜のベリコタルノボ、斜面に広がる街の明かりが下手にライトアップされたモニュメントなんかより美しい。