東欧日記第16日 も、もういや、国境を越えバルナ
朝はアラカルト、いろいろオムレツ(ハムチーズ野菜数種だった)、パン(トーストしたやつが出て来た)、オレンジジュースとコーヒー。
フロントに荷物を預けて、昨日見損ねたジェノバの灯台というのを見に再び下街側へ。廃墟混在する下街を突っ切るとそこは黒海、海だよ海、良いね。
飾り物として置かれている灯台は今一、中がとーっても正教系の主教教会と街中でちょいと控えめなカトリック教会を見比べた後は、海辺のリゾートのママイャへ。
コンスタンツァから市バス(RATC)で行けちゃうんだよね。昼間は5分に1本くらいバスが来るし。んが、どこで降りれば良いのか分からない。人が一杯降りた所にタクシーも一杯停まっていたので、そこで降りて適当に歩き始める。
約15分、1kmは歩いただろうか、バスの終点らしきロータリー。そこからさらに1km近く歩いてようやくママイャの入り口、目印であるロープウエー乗り場を発見、動いてなかった。
係員が居たから、言えば私一人のために動かしてくれたかも知れないが、とてもそんな度胸はない。そのままロープ沿いに歩くと巨大駐車場、すかすか。
ビーチまで歩いても人影はまばら、海の家は開店休業か本当に休業、改修工事をしているし、ビーチ用の寝そべり椅子は山積みにされたまま。
しばらく砂浜を歩いたが、すれ違ったのはマッチョな少年のランニング姿。も、もういやって感じで引き返す。
今日のお昼は海の見えるテラスから、水着美女を眺めつつちょっと豪勢な食事をして、残りのレイを使い切るはずだったのだが。ここ数日雨か曇りで寒い日が多かったし、今日は朝から晴れていたとは言え、風が強くて肌寒い、街にはコートを着て歩く人も居た、水着でビーチに転がるには早過ぎるか。
GWに黒海沿岸でリゾート気分を、なんて考えている人はルーマニアはやめといた方が良いぞ。
帰りの市バス、一方通行のせいで違う道を通ってよくわからない所に入ってしまった。なんとなく見覚えが有る、というので降りたら宿の真ん前だった。
宿の向かいのレストランは24時間営業、カジノ併設でどっちがメインか分からない感じなんでパス。昨日チェックを入れておいたブエノって名前(スペイン語で「良い」の意味だな、同じラテン系で、名詞だけ並べると似た単語の多いイタリアやスペインには親近感を持っているルーマニア人が多いように思う、街の旅行会社の広告も殆どがイタリアとスペイン、ちなみにルーマニア語で「良い」はブン)のしゃれたお店でお食事。国産の安いビールが無かったので、グラスワインより高いレフェを頼んでしまった。メインディッシュはミックスグリル。スープ、パン、食後のコーヒー、約5%のチップを入れて丁度50レイ、かなり贅沢しちゃったかな、残してブルガリアに持ち込んでも仕方ないからね。
ゆっくり歩いたんだが、2時過ぎにはバス駅に。3時発のバス、どうやって時間を潰そうかと思っていたら、中から昨日予約を受け付けてくれたお姉さんが現れて、チケットを購入しろと。
国境通過の時に税金か何か払う必要が有るのか聞いて見た。そんなもんは必要無い、要求されたら乗務員に言えだとさ。ガイドブックには陸路での国境通過の際に賄賂を要求されることもある、なんて書いてあったのだが、バスだとかなり安心っぽくないか。
と言う訳で、予備に残してあった13レイ、コーヒー代1,50レイだけは使ったのだが、後は使わずに残ってしまった。地方なら定食くらいは食える額なのだが。
バスは50人は乗れるはずの豪華バス、内装は少し古びたところもあるが、ま、普通に日本でも見るような大型バスである。ルーマニアの国内路線では一度も乗ったことは無い。(ブクレシュティと地方の大型都市を結ぶ長距離路線には、このクラスのバスが走っていることもあるようだが、私は利用していないのでよくわからない。)
中はガラ空きだったので、適当に空いている席に座ったら、後ろから「そこはあなたの席じゃないわよ」って英語で言われた。伝票みたいなチケットを見せると発券番号はその人の隣りの席を示している。空いてるしどうでも良いんでないのと思いつつ、席の移動は発車後に係員が回って来てからにした。
発車後すぐにうとうと、20分くらいは寝ていたか、手に持っていたはずのブルガリア語のテキストが落ちる音で目が覚めた。1時間程で国境通過のはず、あまりゆっくりは寝ていられない。
窓の外には昨日行くはずだったマンガリアの街が現れた。人口は少ないかも知れないが、広い街だ、駅&バス駅から海辺のリゾートホテルまで数キロは有るんじゃないか。バス駅にはバス会社の窓口もないだろうから、昨日無事にここまで来れていたら、宿を取るのも国境越えの手はずを整えるのもかなりの苦労になっただろう、やはり天の配剤と言うべきか、こういう時にはもうちょっと神様に感謝すべきなのかなと思ったりもする。
と言う訳で、コンスタンツァ・インスタンブール(飛ばずに陸路でイスタンブールだな)間のバスは少なくとも2社が、どちらも毎日運行中。黒海沿岸のブルガリアの主要都市にも停車してくれる(言っておかないとすっ飛ばされる)ので、陸路でルーマニアからブルガリアに入りたい人にはお勧め。(なぜかガイドブックには載っていない。運行はトルコ系の会社だと思う。)
国境である。前にも1台バスが止まっていたせいか、少し待たされた後で、ルーマニア人の国境係官とブルガリア人(だと思う)の係官がバスに乗車して来てパスポートを回収。陸路でバス利用で国境を越える日本人なんて滅多にいないのか、「どこへ行く?」「何日滞在する?」「旅行の目的は?」なんて聞かれた。
随分時間がかかるなと思っていると、さっきの係官が乗務員にパスポートの束を手渡す、乗務員から自分のパスポートを受け取る。日本のパスポートを持っているのは私だけだから、写真も見ずに返してくれた。中にはルーマニアの出国印とブルガリアの入国印が押してある、どちらもEU標準様式。
前にチェコからバスでオーストリアに入った時には、チェコの出国審査(パスポート確認しただけではんこも無し)、数百メートル移動してオーストリアの入国審査(バスから一旦降ろされて、空港での入国審査と同じような列を作った)と言う手はずだったのだが、いっぺんにやってもらえるならばそりゃその方が楽で良い。
ブルガリア側の道はかなり悪い。よく揺れる車内で乗務員、慣れた手つきでプラコップになみなみとコーラをついでくれる、座っているこちらがこぼしそう。
道路標識はキリル文字とラテン文字の併記から、ぽつりぽつりとキリル文字だけの看板が混じるようになる。ルーマニア側の国境の街が、海辺のリゾートだったのに比べ、ブルガリア側には大きな街は見当たらない。
国境を越え約1時間強、おしっこ我慢できないよ、と思いかけた午後の5時半頃、山の陰から大きな街が見えてくる。
ガイドブックの地図でも分かるような大きな通りを通って大聖堂前で降ろしてくれた。バス駅だったら、街中までかなり距離が有ったはず、ブルガリアの小銭は無いからトイレにも入れず苦労したかも。皆さんもコンスタンツァからブルガリア入りする時は、是非この会社のバスで。
でか過ぎて正面からだとフレームに収まりきれない大聖堂の見学は後回しにして、ガイドブックに載っている一番近いホテルへ。
4つ星だったので、一瞬ためらったがチェックイン。クレジットカードの機械の反応の遅いのがもどかしい。カードキーを受け取って部屋へ急ぐ。
用を足すために入ったバスルーム、ピッカピカ(あちこち金色に塗ってある)だし、バスタブもある、もちろんお湯もすぐ出る。
これで一泊65ユーロなり、ブルガリアにしてはかなりの額だと思うのだが、イタリアやオランダでこのクラスの宿に泊まっていたら倍はするよなと思って自分を納得させる。
洗濯・シャワーを終えて夕食へ。フロントで聞いたら、時計塔の周りやら前の通りをしばらくいった所やらにいくらでもブルガリア料理の店があるとの事。
ホテルの周りをちょっと歩いただけだが、ATMの数はルーマニアの街より少ないように思う、唯一見つけた機械でちょっと多めにブルガリアレバ(レバは複数形、正確には個数形、単数形はレフ、1,95レバ=1ユーロなので、1レバ=80円とするのが目安)を引き出したら、20レバ札と10レバ札しか出て来なかった。一挙にポケットが札束で膨らむ。(多いと言っても全部で300レバ引き出しただけだが。)
なかなか見つからないなと思って入った細い路地に有った店、雰囲気は合格。バスの中ではトイレを我慢し続けて、ブルガリア語予習の暇がなかったので、たどたどしいながら英語の出来るウエイターに典型的なブルガリア料理、ってことでお勧めを聞いたらカバルマとサラダを注文することになった。
サラダにはチーズがたっぷり降り掛かっていて、こういうのがブルガリア流らしい。たっぷりのトマトはすべて選り分けて残した。残りは殆どキュウリ。
カバルマはチキンかポークか聞かれてポークにしたのだが、なんか野菜と一緒に煮込んであった。ちょいとトマトベースの味付けが私の好みではなかったが、よほど豚肉が嫌いでない限り、日本人の口にも合うと思う。
一緒に出て来たパンは、胡麻付きなんだがフランスパンみたいに固い、ちょっと暖められた状態で出て来た。こういうのがブルガリアでは普通なのか。
食べている途中で、なぜか向かいのテーブルでコーヒーだけ飲んでいた女性が、街の花売り娘から買ったような小さな花束とブルガリア語の俳句の本をプレゼントしてくれた。一瞬押し売りかと思ったのだが、押し売りが俳句の本は置いて行かないだろう。中に愛の言葉とメアドでも書いてあれば、すぐにメールした所なのだが、そう言うのは一切無かった。
頼んでないものは一切付いていない(ルーマニアのレストラン経営者に見せてやりたい)明朗会計の伝票12.05レバなり、20レバ渡したら、何やらむにゃむにゃ。そのうちあきらめて、7レバお釣りをくれた。どうも「チップはいくらだ?」と聞いていたらしい。ブルガリアではチップの習慣は無いと聞いていたのだが、バルナというのは黒海沿岸のリゾート的な色彩も強い街なんでチップを取り慣れてるんだろうか。
それにしても、もう少し気持ち良く帰れるような応対をして欲しかったもんだ、最後だけちょっと減点、でもルーマニアの平均よりはずっと高得点だぞ。
宿に戻るとバスタブに湯を貼って、この旅で初めての入浴。お約束の「極楽、極楽」とホテルのピカピカバスジェルで、お肌すべすべになってしまった。
写真はレストランでもらったお花
フロントに荷物を預けて、昨日見損ねたジェノバの灯台というのを見に再び下街側へ。廃墟混在する下街を突っ切るとそこは黒海、海だよ海、良いね。
飾り物として置かれている灯台は今一、中がとーっても正教系の主教教会と街中でちょいと控えめなカトリック教会を見比べた後は、海辺のリゾートのママイャへ。
コンスタンツァから市バス(RATC)で行けちゃうんだよね。昼間は5分に1本くらいバスが来るし。んが、どこで降りれば良いのか分からない。人が一杯降りた所にタクシーも一杯停まっていたので、そこで降りて適当に歩き始める。
約15分、1kmは歩いただろうか、バスの終点らしきロータリー。そこからさらに1km近く歩いてようやくママイャの入り口、目印であるロープウエー乗り場を発見、動いてなかった。
係員が居たから、言えば私一人のために動かしてくれたかも知れないが、とてもそんな度胸はない。そのままロープ沿いに歩くと巨大駐車場、すかすか。
ビーチまで歩いても人影はまばら、海の家は開店休業か本当に休業、改修工事をしているし、ビーチ用の寝そべり椅子は山積みにされたまま。
しばらく砂浜を歩いたが、すれ違ったのはマッチョな少年のランニング姿。も、もういやって感じで引き返す。
今日のお昼は海の見えるテラスから、水着美女を眺めつつちょっと豪勢な食事をして、残りのレイを使い切るはずだったのだが。ここ数日雨か曇りで寒い日が多かったし、今日は朝から晴れていたとは言え、風が強くて肌寒い、街にはコートを着て歩く人も居た、水着でビーチに転がるには早過ぎるか。
GWに黒海沿岸でリゾート気分を、なんて考えている人はルーマニアはやめといた方が良いぞ。
帰りの市バス、一方通行のせいで違う道を通ってよくわからない所に入ってしまった。なんとなく見覚えが有る、というので降りたら宿の真ん前だった。
宿の向かいのレストランは24時間営業、カジノ併設でどっちがメインか分からない感じなんでパス。昨日チェックを入れておいたブエノって名前(スペイン語で「良い」の意味だな、同じラテン系で、名詞だけ並べると似た単語の多いイタリアやスペインには親近感を持っているルーマニア人が多いように思う、街の旅行会社の広告も殆どがイタリアとスペイン、ちなみにルーマニア語で「良い」はブン)のしゃれたお店でお食事。国産の安いビールが無かったので、グラスワインより高いレフェを頼んでしまった。メインディッシュはミックスグリル。スープ、パン、食後のコーヒー、約5%のチップを入れて丁度50レイ、かなり贅沢しちゃったかな、残してブルガリアに持ち込んでも仕方ないからね。
ゆっくり歩いたんだが、2時過ぎにはバス駅に。3時発のバス、どうやって時間を潰そうかと思っていたら、中から昨日予約を受け付けてくれたお姉さんが現れて、チケットを購入しろと。
国境通過の時に税金か何か払う必要が有るのか聞いて見た。そんなもんは必要無い、要求されたら乗務員に言えだとさ。ガイドブックには陸路での国境通過の際に賄賂を要求されることもある、なんて書いてあったのだが、バスだとかなり安心っぽくないか。
と言う訳で、予備に残してあった13レイ、コーヒー代1,50レイだけは使ったのだが、後は使わずに残ってしまった。地方なら定食くらいは食える額なのだが。
バスは50人は乗れるはずの豪華バス、内装は少し古びたところもあるが、ま、普通に日本でも見るような大型バスである。ルーマニアの国内路線では一度も乗ったことは無い。(ブクレシュティと地方の大型都市を結ぶ長距離路線には、このクラスのバスが走っていることもあるようだが、私は利用していないのでよくわからない。)
中はガラ空きだったので、適当に空いている席に座ったら、後ろから「そこはあなたの席じゃないわよ」って英語で言われた。伝票みたいなチケットを見せると発券番号はその人の隣りの席を示している。空いてるしどうでも良いんでないのと思いつつ、席の移動は発車後に係員が回って来てからにした。
発車後すぐにうとうと、20分くらいは寝ていたか、手に持っていたはずのブルガリア語のテキストが落ちる音で目が覚めた。1時間程で国境通過のはず、あまりゆっくりは寝ていられない。
窓の外には昨日行くはずだったマンガリアの街が現れた。人口は少ないかも知れないが、広い街だ、駅&バス駅から海辺のリゾートホテルまで数キロは有るんじゃないか。バス駅にはバス会社の窓口もないだろうから、昨日無事にここまで来れていたら、宿を取るのも国境越えの手はずを整えるのもかなりの苦労になっただろう、やはり天の配剤と言うべきか、こういう時にはもうちょっと神様に感謝すべきなのかなと思ったりもする。
と言う訳で、コンスタンツァ・インスタンブール(飛ばずに陸路でイスタンブールだな)間のバスは少なくとも2社が、どちらも毎日運行中。黒海沿岸のブルガリアの主要都市にも停車してくれる(言っておかないとすっ飛ばされる)ので、陸路でルーマニアからブルガリアに入りたい人にはお勧め。(なぜかガイドブックには載っていない。運行はトルコ系の会社だと思う。)
国境である。前にも1台バスが止まっていたせいか、少し待たされた後で、ルーマニア人の国境係官とブルガリア人(だと思う)の係官がバスに乗車して来てパスポートを回収。陸路でバス利用で国境を越える日本人なんて滅多にいないのか、「どこへ行く?」「何日滞在する?」「旅行の目的は?」なんて聞かれた。
随分時間がかかるなと思っていると、さっきの係官が乗務員にパスポートの束を手渡す、乗務員から自分のパスポートを受け取る。日本のパスポートを持っているのは私だけだから、写真も見ずに返してくれた。中にはルーマニアの出国印とブルガリアの入国印が押してある、どちらもEU標準様式。
前にチェコからバスでオーストリアに入った時には、チェコの出国審査(パスポート確認しただけではんこも無し)、数百メートル移動してオーストリアの入国審査(バスから一旦降ろされて、空港での入国審査と同じような列を作った)と言う手はずだったのだが、いっぺんにやってもらえるならばそりゃその方が楽で良い。
ブルガリア側の道はかなり悪い。よく揺れる車内で乗務員、慣れた手つきでプラコップになみなみとコーラをついでくれる、座っているこちらがこぼしそう。
道路標識はキリル文字とラテン文字の併記から、ぽつりぽつりとキリル文字だけの看板が混じるようになる。ルーマニア側の国境の街が、海辺のリゾートだったのに比べ、ブルガリア側には大きな街は見当たらない。
国境を越え約1時間強、おしっこ我慢できないよ、と思いかけた午後の5時半頃、山の陰から大きな街が見えてくる。
ガイドブックの地図でも分かるような大きな通りを通って大聖堂前で降ろしてくれた。バス駅だったら、街中までかなり距離が有ったはず、ブルガリアの小銭は無いからトイレにも入れず苦労したかも。皆さんもコンスタンツァからブルガリア入りする時は、是非この会社のバスで。
でか過ぎて正面からだとフレームに収まりきれない大聖堂の見学は後回しにして、ガイドブックに載っている一番近いホテルへ。
4つ星だったので、一瞬ためらったがチェックイン。クレジットカードの機械の反応の遅いのがもどかしい。カードキーを受け取って部屋へ急ぐ。
用を足すために入ったバスルーム、ピッカピカ(あちこち金色に塗ってある)だし、バスタブもある、もちろんお湯もすぐ出る。
これで一泊65ユーロなり、ブルガリアにしてはかなりの額だと思うのだが、イタリアやオランダでこのクラスの宿に泊まっていたら倍はするよなと思って自分を納得させる。
洗濯・シャワーを終えて夕食へ。フロントで聞いたら、時計塔の周りやら前の通りをしばらくいった所やらにいくらでもブルガリア料理の店があるとの事。
ホテルの周りをちょっと歩いただけだが、ATMの数はルーマニアの街より少ないように思う、唯一見つけた機械でちょっと多めにブルガリアレバ(レバは複数形、正確には個数形、単数形はレフ、1,95レバ=1ユーロなので、1レバ=80円とするのが目安)を引き出したら、20レバ札と10レバ札しか出て来なかった。一挙にポケットが札束で膨らむ。(多いと言っても全部で300レバ引き出しただけだが。)
なかなか見つからないなと思って入った細い路地に有った店、雰囲気は合格。バスの中ではトイレを我慢し続けて、ブルガリア語予習の暇がなかったので、たどたどしいながら英語の出来るウエイターに典型的なブルガリア料理、ってことでお勧めを聞いたらカバルマとサラダを注文することになった。
サラダにはチーズがたっぷり降り掛かっていて、こういうのがブルガリア流らしい。たっぷりのトマトはすべて選り分けて残した。残りは殆どキュウリ。
カバルマはチキンかポークか聞かれてポークにしたのだが、なんか野菜と一緒に煮込んであった。ちょいとトマトベースの味付けが私の好みではなかったが、よほど豚肉が嫌いでない限り、日本人の口にも合うと思う。
一緒に出て来たパンは、胡麻付きなんだがフランスパンみたいに固い、ちょっと暖められた状態で出て来た。こういうのがブルガリアでは普通なのか。
食べている途中で、なぜか向かいのテーブルでコーヒーだけ飲んでいた女性が、街の花売り娘から買ったような小さな花束とブルガリア語の俳句の本をプレゼントしてくれた。一瞬押し売りかと思ったのだが、押し売りが俳句の本は置いて行かないだろう。中に愛の言葉とメアドでも書いてあれば、すぐにメールした所なのだが、そう言うのは一切無かった。
頼んでないものは一切付いていない(ルーマニアのレストラン経営者に見せてやりたい)明朗会計の伝票12.05レバなり、20レバ渡したら、何やらむにゃむにゃ。そのうちあきらめて、7レバお釣りをくれた。どうも「チップはいくらだ?」と聞いていたらしい。ブルガリアではチップの習慣は無いと聞いていたのだが、バルナというのは黒海沿岸のリゾート的な色彩も強い街なんでチップを取り慣れてるんだろうか。
それにしても、もう少し気持ち良く帰れるような応対をして欲しかったもんだ、最後だけちょっと減点、でもルーマニアの平均よりはずっと高得点だぞ。
宿に戻るとバスタブに湯を貼って、この旅で初めての入浴。お約束の「極楽、極楽」とホテルのピカピカバスジェルで、お肌すべすべになってしまった。
写真はレストランでもらったお花