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1602 OOPer: 2007-05-14 05:57:40 9
東欧日記第26日 静かなメルニック
朝食はビュッフェスタイル、暑いせいかオレンジジュースは氷入りだった。チェックアウトの時のフロント係は昨日とは違うお姉さん、昨日この人だったらここには泊まっていないぞという応対、1レバ以下のお釣りもしっかり無視された。

バス駅横のカフェの0,40レバなりのエスプレッソでメルニック行きのバスを待つ。運ちゃんには切符は窓口でと言われ。発車間際に乗り込んで来たおばちゃんのおばちゃんパワーには負けて、直接切符を売っていた。どうせ途中の停留所から乗る人には直接切符を売るんだから、最初から売ってりゃ良いと思うのだが。

穴ぼこだらけ、時には舗装さえしていない道を通って、各村で乗客を拾っては幹線に戻ると言う運行スタイル、移動距離の割に時間がかかる、45分程でメルニックに到着。
 1つ手前の村の付近には少しばかりのぶどう畑が見えたが、メルニック自体は切り立った岩肌に囲まれた谷あいに有る、どこでぶどう作ってるんだ?
 沢山のワイン、宿泊部屋有ります、ヤギのヨーグルト、土産物、メハナ、ホテル、ワインセラー、看板を出した建物が延々と続いている。

ホテルの看板をかけている宿の中で一番山側の所から攻めてみる。部屋は改装から間もないようで、こぎれいになっていてバスタブも有ったのだが、40レバの提示。英語の殆ど通じないおばさんに、高いからよそへ行くと言うと、30レバになった。後で見たら、この宿にはシングル価格の設定は無い模様、別の宿ではダブルの価格の半分で泊まれるぞ、と言ったら更に安くなったかも知れない。

昼飯も食わずに一眠りしたらもう3時前、街に出る。一部のメハナが賑わっている以外には静かなもの、軽食しか無いカフェの自ワイン(土地のワインでなく、自家製のワインなんでこう書いておく)をグラスでもらって遅い昼飯。
 あらかじめ撮影しておいたバスの時刻表を見るとロージェンに行った上で修道院を見学して帰って来れそうな時間にバスが有る。バス停へ。

メルニックにはバス駅こそ無いものの、バス停には各社が運行時間を書いた板が貼ってある。(この板の貼り場所さえ各社バラバラ、なんでブルガリのバス会社は情報をまとめたがらないのだ?)しかし、ロージェンに向かうバスはサンダンスキから各村々を経て来るはずなので、あまり時間は当てにならない。定刻よりちょっと早めに到着したバス、私が昼乗ったのと同じ運ちゃんだった。

穴ぼこと未舗装の部分をかき分けて走るバス、私以外の数人の客はロージェン手前で降りて貸し切り状態。
 ロージェンのバス停前にはカフェやら自ワイン売りの屋台やらが並んでいるが、それ以外には隣の民家が見えないくらい疎らなのどかな村。ロージェン修道院を指す看板も立っていたので安心。
 山道を1kmと有ったのだが、普通の乗用車も通れるよう舗装された緩い坂なので、それほどしんどい訳ではない。10分ちょいで修道院に到着。
 18世紀に再建された建物をそのまま使っているとか。規模的にはリラの何分の一かなんだろうが、やはり歴史の刻んだ重みというものを感じさせてくれる。内部は撮影禁止で教会の外壁さえ撮影できなかったのは残念。
 再び同じ道を降りてロージェンのバス停に付くと、まだ15分程有る。ぼんやり水の枯れた川なんぞ見て三たび同じ運ちゃんの運転するバスへ。

メルニックに戻るとコルドプルロフハウスなんてのを探してみる。途中怪しい目つきをした犬(一応首輪はしてるんだが…)をよけながら、細い坂道を適当に(一本道で間違えようが無い)上ると辿り着いた。ちょいと場所が分かり難過ぎだな。入場料1レバ(ガイドブック価格は2レバ、あまりにも人が来ないので値下げしたのか)で、立派なお屋敷の内部やら地下のワインセラーではワインの試飲まで付いているので大変お得、もう少し宣伝して分かりやすくした方が良いと思うぞ。

夕休みを取って8時前に晩飯に。日帰り観光客が帰ったと思われるメルニックは更に静か。明らかに営業中と分かるようなメハナも少ないから、音楽が流れてテラス席で食事中の客が居るメハナに飛び込んだ。
 ショプスカからトマトを抜いてくれと言ったら嫌な顔をされたので、スネジャンカと言うヨーグルトサラダをば。ここの英語メニューはブルガリア語との対訳で、料理の説明も入っているから頼みやすい、まだ食っていないブルガリア料理をいくつか。
 シュケンベチョルバは臓物のスープ、ルーマニアのチョルバデブールタよりもギトギトしていてモツ臭い。赤い一味みたいな辛しとニラ等の香草を油に漬け込んだものが臭み消しに出て来た。
 キュフテーはニチレイ子供ハンバーグくらいの大きさの平たい肉団子、ミティテイやケバプチェと同じような風味。
 ムサカはジャガイモ挽肉等にチーズをかぶせてオーブンで焼いたもの。主成分はジャガイモなので、今日も頼んだ白チーズがけフライドポテトかぶってしまった。
 以上4品が食べ終わるのも待たずに次々と出てくる、早く営業終わりたいのかね。最後は自ワイン1/2L(ワインの国では自ワインは1L単位でメニューに出て来ることが多い、1/2と1/4はどういうのか知っておいた方が良いぞ)と無理に流し込むような感じ。

食料品店で水とコーラを買う。コーラ(0,5Lのペットボトル)の値段は、ルーマニアの普通の売店で2,50レイ(約125円)、ブルガリアでは1,20レバ(約100円)くらいが相場、他の食い物とかも総じて同じような比率(シビウのようなインフレの街は除く)でブルガリアの方が安い。

バスタブにお湯を貼って湯浴み。昨日のジャクージ並みとは行かないが快適である。テレビが有るのに旧式で、部屋に有ったリモコンではうんともすんとも反応しないってのが、この宿の欠点だな。この宿に泊まろうと思う人は、言えば部屋を見せてくれるのでテレビが映るか確かめた方が良いぞ。

食べ過ぎのせいか昼寝したのにもう眠くなってきた。明日は首都に突入だし、さっさと寝ますか。