bbs
oopers.com
3278 OOPer: 2010-07-26 16:34:52 1
ブリタニア通信第1日霧のロンドンエアポート
タイトルはまるまるパクリである上に、霧というより薄曇りだっただけだが…。

と言う訳で、Finnairの新しいA330の機内エンターテインメントシステム、ぴかぴかの液晶でオンデマンドビデオのレスポンスも悪くないのだが、なぜか映画とかを写すと、画面下部の操作バー部分が消えず(隣の人のを見てたら、普通は数秒で自動的に消えるっぽかったのだが…)字幕が半分切れたりで集中出来ない。結局1本しか見なかった。ま、日本からは10時間のフライト、離陸からしばらくと着陸前しばらくは使えないから、それほど沢山見れる訳でもないんだが。機内サービスに特筆すべき物は無し。これでもかってくらいの定刻通りにヘルシンキに到着。降りるまでに「ありがとう」のフィンランド語だけは思い出せた。

ヘルシンキ(ヴァンター)国際空港はバスでターミナルへ。この空港、乗り継ぎの場合、漏れなくセキュリティ検査をやりなおしてくれる。(機内で手に入れたドリンクとかを持ち込めないので捨てている人が沢山いる。)私の場合、普通にスキャナーを通した後、「簡単に中を拝見します」って感じで、横のスペースに荷物を持っていかれた。リュックを開いたものの、キンキンに詰まった衣類をかき分けるのが嫌になったのか、「最後にもう一度スキャナーを通しますから」で終了。乗り継ぎ時間は50分しかなかったのだが、手荷物検査をやり直されたくらいで遅れてしまうほどのことも無いので、ニコニコ対応、最後はありがとうで閉める。ちなみに客室乗務員への「ありがとう」を除けば、フィンランド人係員とのやりとりは全て英語である。
 機内誌には、「非EU圏からEU圏に到着のお客様は必ずセキュリティ検査と入国審査があります」と書いてあったのだが、イギリスの場合は入国審査はイギリスに着いてからのはずなのに…と思ってたら、案の定イギリス方面行きのゲートには入国審査場を通らずに行けるようになっていた。

ヘルシンキからロンドンへのフライト、思っていた以上に日本人客が少ない。私が北欧を回ったときとは比べ物にならないくらいの人数が、そのままヘルシンキで降りて行ったのだが。残りの乗客の中にもヘルシンキ経由でロンドンに向かう人は殆どいなかったようだ。ま、成田からも関空からも直行便が有るからね。
 最近、世界的に機内サービスの内容がどんどん悪くなっていってるが、一応軽食は出た。時間帯的に昼過ぎに出発・夕方食事時より前に到着だからか、パンにサラダだけの本当に軽い食事だったが。ちなみにソフトドリンクは無料提供されていたが、ワインやビールなどのアルコール飲料は5ユーロなりの有料販売。

定刻より15分早くロンドンに着いたが、駐機スペースが開いてないってことで変なところで立ち往生、結局到着ゲートを降りれたのは、ほぼ定刻通り。
 入国審査の場所までが長い長い。ちなみにヒースローでは「歩く人は左側」とはっきり看板が出ていた。機内では入国カードをもらっていなかったので、列に並ぶ前にカードを見つけてあれこれ記入。連絡先やら職業まで書く欄がある。入国審査では「エンジニアって何の?」とか聞かれて、ITと答える(「先生」の方は書かなかった)と、「長い休みがとれるんだねぇ」とうらやましがられてしまった。
 地下鉄駅に向かう通路に行く前にポンドの現金を引き出した時に、キャッシュカードをしまい損ねて、そこら辺に落としてしまった。たまたま通りかかった日本の団体(学校団体だろうね)さんの中のかわいい女の子が教えてくれなかったら、そのまま落として行ってたよ。危ない危ない。
 そこから地下鉄駅までが、また長い長い。本当にこれであってるのかな、よそのターミナルに行っちゃうんでないのと思ったころに駅が見えたきた。地下鉄のiでオイスターカードなるプリペイドカードを買う。「これで」と言って20ポンド札を渡す(ATMからはそればっかり出てきた)と3ポンドのデポジットを引かれた上で、残りの17ポンドを入金してくれる。地下鉄の路線図の他に、簡易ケースまで付いてきたよ。
 地下鉄の車内では、その路線図を落としてしまって向かいのおばさんに注意され。そんなにくたびれてるつもりはなかったんだが、やっぱ疲れてたのかね。ロンドン地下鉄の表示は「Underground」なんだが、目的のアールズコートまでは殆ど地上を走っている。

どんよりと曇り空のロンドン。どっかで見たイギリス英語のテキストの会話には「日本には梅雨という雨期がある、6月だ」「それならロンドンにも雨期がある、1月から12月だ」なんてのがある。それだけ雨が多いってことらしい。気温は日本よりは低いが、じめっとして蒸し暑い。
 出発直前の未明に印刷した地図を見ながら宿を探す。地図を見ながらだったんでゆっくりだったが、道を知っていれば歩いて2分くらいかな。
 チェックイン、フロントのお姉さんはあんまりフレンドリーとは言えない感
じ。バウチャーを見せて残金をクレジットで払うと、頼みもしないのになぜか円建ての表記、後で確かめてみたが怪しいレート、両替業者からバックリベートが入る訳でもなかろうと思うのだが。
 インターネットは使えるけど、3階だと入りにくいかもとのこと。地図は2ポンドと言われ、「高い」と言うと「業者がその値段で売ってるから仕方ないの」ってな話。良さげなパブとかはないか聞いたのだが、そっちの道を出て曲がって真っ直ぐ行けば一杯ある、ってな返事。要は駅前の賑やかな辺りのことらしい。

部屋は本当に安物ビジホサイズの極小の部屋、ライティングデスクとかは当然無く。エアコンも無い。数分間シャワーを浴びていたが、その間ずっと冷たいまんまでお湯にはならず。そう言えばバスタオルこそ置いていたがハンドタオルは無かったぞ。これで1泊7000円超、ネット予約でなかったら、さらに高いはず。はぁ。

街に繰り出したのはもう7時過ぎかな。地下鉄の駅前通りをざっと歩いて適当なパブに入ってビールと食事。「ビール」とだけ頼むとお姉ちゃんちょっと困った顔になってあーだ、こーだ。全部は聞き取れなかったのだが、「イギリス風ってことならエールね」と言われたっぽいので、「じゃ、エールで」ってことで。
フィッシュ&チップスなんてこれから死ぬほど食う機会があるだろうからってことで、食い物にはサンドイッチを頼んだのだが、やれパンは何にするかとかポテトフライ(chips)は付けるかとか色々聞かれる。これまた全部は聞き取れなかったので、「白いのポテトフライは無し」ってな感じに。
 出てきたエールビールは生ぬるく、飲み口の甘さが強調される。サンドイッチは日本の喫茶店タイプではなく、具が溢れるようなでかいやつ。サラダの部分は、挟みきれずに残ったものをそのまま出しましたって感じだったが。これで5.25ポンド、今のレートだと700円くらいかな。
 具をこぼさないようにサンドイッチを平らげ、旅行ガイド(毎度お馴染み歩き方)を眺めていたのだが、だいぶ混んできたので、4人分のテーブルを占拠していたのが居づらくなったところで店を出た。最初に注文を聞きにきてくれたのは、眼鏡が可愛い女の子(そう言えばこの店眼鏡っ子率が高かったな)だったのだが、忙しくって金を取りにも来てくれない状態。勘定書きを持ってきてもらった後もなかなか来てくれないんで、カウンターまで支払いに行ってしまった。

8時をかなり回ったロンドンはまだ普通に明るい。殆ど経度の同じフランスはまだ7時だからねぇ。夏の7時なら日本でもこんなもんか。まだまだ日の沈まないヨーロッパ大陸西の端のポルトガルと同じ時間帯だもんね。と言う訳でもう1軒。同じような頼み方をしたら、同じ銘柄っぽいビールが出てきたのだが、こっちのは冷えててちょっと感じが違う。
 こっちのお店は割と空いている。カウンターにいるロンドン訛りの陽気なお兄ちゃんは乗りも良いので、時間帯が早い(なんせまだ明るい)し、食い物とかがあまり無いせい(2階は食事も出来るって感じらしいが覗いてない)なんだろう。ちなみにイギリスではパブも禁煙になったようで、喫煙者は店先で中を恨めしそうに眺めながらダベっていた。

部屋に戻る前にフロントでデポジット5ポンドを払ってテレビのリモコンを借り出す。「それは預かり金で、チェックアウトの時にリモコンと引き換えで返すから」なんて話を強調する。それはチェックインの時にも聞きましたってば。チャンネルを回すと、BBCさえまともに映らない…。一応液晶テレビなんだけどねぇ。
映ってる番組の中には面白そうな物が無いなぁと思っている間にうとうと。目が覚めたら12時過ぎ。おもてで奇声をあげている奴がいる。…と思ったら、日記を書いている間に静かになった。明日はどこを回ろうかな。

写真は、ロンドン行きの軽食、2階建てバス、ちょっと赤っぽいエールビール。